災害に備える私たちにできること、まずは知ること
災害に備えるために何をすればよいか
今回もっとも大事な話です。それは知ることです。
彼を知り己を知れば百戦殆からず
孫子の言葉を引用しましたが
大切なのは彼(災害)を知る前に自分を知るということです。
対策は自分を知ることから始まります。
敵を知る前に自分のことを分かっていない
災害はついついメディアで取り上げられるシーンが強く入ってきてしまうため
自分がどこにいて、どんな災害に遭うかも知れないという
前提が足りていないことがほとんどです。
メディアでは全国に向けて発信している手前、地域を細かく設定できません。
すると東京が危ない、九州が危ないなど地域全体の大きなくくりになってしまいます。
ついついその地域の中に住んでいると「こんな危険もあるかもしれない」と思ってしまいます。
もちろん、その危険がゼロではないのですが
具体的にどんな危険なのかがメディアでは分かりません。
大切なのは、自分の住んでいる地域や家がどんな災害の可能性があり
それぞれの災害の危険度はどの程度なのかを知ってから必要な対策をとる必要があります。
災害に備えるためにできること
知るために最初にやるべきことはハザードマップで自分の地域を調べることです。
ハザードマップで調べる方法としてオススメなのが
重ねるハザードマップです。
このハザードマップの良い所は、津波や地滑り
洪水など様々な災害をボタン一つで切り換え調べられる画期的なものです。
地図はGoogleマップのように滑らかに動きますし、使い勝手も優れています。
解説は専門的で分かりづらい面がありますが、地図にレイヤー表示されるため
一目見て自分の家の周辺でのリスクをイメージすることが可能です。
重ねるハザードマップの使い方
使い方は簡単です。
1 自分の家を探す
2 左上のレイヤーボタンを展開
3 気になる災害をチェック
4 他の災害もチェック
4ステップで基本的には、災害のリスクを知ることができます。
基本的には赤い色をしている地域は
それぞれの災害での危険度の高さを示しています。
色の基準や意味合いを調べるには以下の方法が簡単です。
1 画面右上の「リスク検索ボタン」をクリック
2 色がブルーに変わったら調べたい場所をクリック
3 ポップアップ表示の右側アイコンをクリック
4 警戒レベルの詳細が確認できます
この表示で見て行くのが一番分かりやすいと思います。
災害に備えるためには、
自分の地域がどのような災害のリスクを持っているかを
知ることから始めましょう。
そうすると災害に対する準備が見えて来るはずです。
何を準備していいのか分からないのは、
どんな危険があるかを把握できていないことから来ています。
重ねるハザードマップで見える化することで
必要な準備と優先順位の低い準備を知る事が可能です。
災害に備えることとは、
可能性の高い災害を知り何を準備すればよいかという前提を得ることができます。
重ねるハザードマップは水害に強い
重ねるハザードマップは水害に強いです。
水害情報のシミュレーション情報が豊富に含まれているからです。
水害は主に洪水や高波、津波といった情報です。
洪水については降った雨による自然災害になります。
川の増水や氾濫はダムや治水施設が先にセーフティーネットとして働くため
他の自然災害よりも具体的で被害予想や事前情報も正確な情報になります。
冠水などは地形の影響を受けやすいため、
冠水についても被害が出る場所はある程度特定できます。
冠水についてはゲリラ豪雨などの降水量に影響を受けるため
洪水ほど正確ではないでしょう。
しかし、限定的な地域で一時的な雨ならば
被害についても一時的と捉えることができます。
これらを総合して考えると、自然災害の中で一番予測可能な災害と言えるでしょう。
ですから重ねるハザードマップも水害の情報は豊富で充実した内容になっています。
一点、注意が必要なのは、デフォルトの重ねるハザードマップの表示が
最大規模の被害シミュレーションになっている点です。
一般的な被害シミュレーションよりも地域と被害レベルが拡大しているため
二つの情報を鑑みて自分の家の危険度を判断する必要があります。
地震情報については記載されていない
重ねるハザードマップで気になる災害の一つに地震がありますが、地震の情報はありません。
ですので重ねるハザードマップだけで自分の家のリスクを完璧に網羅したと思うのは間違いです。
他にも様々な防災情報ツールがあるので、それらを総合的に使っていくのが
防災にとって大事になります。