非常食、保存食のPR方法
非常食や保存食といった備蓄商品のPR方法について考えていきたいと思います。
まずは商品の特性から考えていくのが大切です。
特性を理解し、どのようなPRをしていくのか戦略を立てていきましょう。
備蓄商品の特性
備蓄商品は使用機会がいつになるのか未定です。
商品としての保存期間が判断基準の一つになります。
非常食などの防災グッズはお守りとしての役割が多いです。
一度購入したら忘れてしまっても大丈夫という気持ちが働きます。
とはいえ、長期間の保存期間を絶対に選ぶというわけではありません。
その他の要素も考えて購入している人もたくさんいます。
切り換えのサイクルなどをしっかり考え行動している人もいます。
それぞれの考えについてどのように商品として答えるかがポイントになるでしょう。
備蓄可能な保存期間については購入時の判断材料になるので
常にPR時は常に意識するようにしましょう。
食味について
次ぎに消費者の意識がいくのが味です。
備蓄品とはいえ、味が悪いと残してしまう。
実際はそんなことにはなりませんが、味が悪い場合のデメリットもあります。
味が悪い場合リピートされなくなる
平時では味への意識が高すぎる
味が悪いとリピートされなくなるは、商品は何もなければ消費期限が迫り
消費しなければならない時があります。
その場合、 実際にそのような状況になれば味はあまり重要ではないと思います。
しかし現在の日本は安全面から考えても非常によい環境になっているのは確かです。
そのため非常時でもある程度の味を求めるようになりました。
他にはコロナなどの影響で1週間以上の長期間で
保存食や非常食を消費しなければならないような状況も
想定されるようになりました。
その他、付加価値として保存食や非常食においても
味や食味の良さをPRするようになったことが考えられます。
そのため非常食や保存食などにも味や食味に関して消費者も
判断基準になることは間違いありません。
調理方法
消費者の意識は低いですが 保存食や非常食の調理方法についても考慮しなければなりません。
消費者は保存食と非常食の違いの理解が高いとは言えません。
保存食であっても非常食のような感覚で備蓄利用している可能性が高いです。
理由は、さきほどの味や食味に関しては保存食の方が有利なため、
味を優先して保存食を多く備蓄に入れている意識が高くなっているためです。
しかし保存食の中には温めるなどの処理を加える必要があるものがあります。
PRという視点では処理の必要の有無などに触れておくのは重要な要素と考えます。
過大表現としての判断がされやすくネガティブな評価を受けやすい点として
PRの点では注意すべき点と考えます。
非常食、保存食それぞれの利点と強みがありそれらを切り分けて
要点を絞ったPRにしていくのが大切です。
非常食の魅力
非常食の魅力について考え、PRのポイントを探っていきます。
非常食の魅力は、パッキングされたものがそのまま食せる点です。
他の処理を必要とせず食べることができため、環境や状況を選びません。
保存期間も数年単位と長いものが多く、長期間の備蓄としても活用できます。
(水を必要とするものもあるので、全てではない) しかし味に関しては
保存食よりも劣る傾向にあり非常食がどのようなシーンで
価値があるのかを明確に示しておく必要がありそうです。
非常食の利用シーンから考える
非常食がどのようなシーンで求められるのかをPRの中に入れることで価値になります。
非常食は開封するだけで食べられるものです。
そのためインフラが停止しているような状況 大きな災害で被災した場合や
避難所での生活救援が届くまでの生命線として様々な価値があります。
ですが災害も規模や当人の被災状況により状況や環境は様々で 被災状況は千差万別です。
しかし一般的には、「災害」「被災」という一言に集約されてしまい
非常食を購入する段階の消費者は非常食がどの段階、
どのような状況で 活きるのかが分からず、ただ「備蓄」や「もしものため」と
ざっくりとした状況でしか認識がない中で購入してしまいます。
PRという点ではそのような消費者意識の差を減らしていくことで
現実的な状況、環境を理解し納得しても商品購入に繋がることで 商品価値、
ブランディングを高めていくことができると思います。
考え方としては災害のレベルから考えるのが一つの視点になりそうです。
ですが災害レベルを簡単に標準化もできません。
ここでは日本の対応レベルを一つの判断条件とすることで
PRの視点に繋げられればと思います。
レベル5 海外からの支援が必須の災害
レベル4 自衛隊の支援が入るまで1週間かかるような被災状況
レベル3 自衛隊の支援が入るまで3日かかるような被災状況
レベル2 自衛隊が出動する被災状況
レベル1 自衛隊が出動しない被災状況
この条件にした理由として、日本の体制として
自衛隊を出動させる条件が災害規模の大きく影響していることと
自衛隊が対応できる時間で災害の規模を推定して条件にしました。
非常食が求められる状況はは5~3(個人判断で2)の範囲になりそうです。
理由は、非常食の価値と日本の防災体制から考えてると
避難所にはある程度の備蓄があり、2~3日は避難所移動で
生活できる防災体制がある程度あるからです。
避難所で2~3日に避難するような状況は
自衛隊が出動する状況に等しく、災害発生から約前後1日で
自衛隊の支援活動が可能なレベルと仮定しています。
このような状況がレベル2です。
これよりもレベルの高い状況になると
被災時の避難生活は1週間からそれ以上になるのではと推定します。
そのような状況では個人が避難所への移動すら危険な場合も想定されます。
更には、避難所のキャパシティーや備蓄の消耗から考えても
非常食は必須のような条件になるのではないでしょうか。
このような利用シーンでは、混乱が発生しているため
自分自身で身を守ることも求められるでしょう。
そこで大切な家族を守っていくために非常食や保存食を
活かしていくシーンは様々に考えられます。
その中で商品がどのような状況
環境からより価値ができるかを検討するのがよいでしょう。
法人や自治体としての備蓄として
避難所の備蓄としての非常食は必須のものになっています。
法人向けにPRする場合については
個人のPRとは見せ方を変えることをオススメします。
理由は求めている視点が違うからです。
味や食味は重要度は高くないでしょう。
それよりも収容人数などの求められるキャパシティーの充足度を
満たせるかの方が重要度が高くなります。
備蓄スペース内に収められるかも課題です。
収容人数が多くても収納スペースが十分にあるとは限りません。
小さくコンパクトである方が価値が高いと言えます。
これらの要素を商品と比較しPRポイントを見出してくこと
さらにはローリングストックに対しての対応力なども
法人向けではPRポイントとなるでしょう。
ローリングストップとは、非常食などの消費期限があるもので消費期限が近いものを
定期的に消費し新しいものを買い足し常に備蓄内の消費期限を保っていく方法です。
個人に非常食をPRする
どれだけ非常食にパワーがあるかが大切。
栄養素やエネルギーなどの表示では理解するのは難しいです。
例えば、○日分の食料価値などの日数や時間単位で
見せていくのが分かり易いでしょう。
理由は被災したときにどれくらいで本格的な助けが来るかを考えるからです。
すると意識は時間換算になり、どれくらいこの食料で生きられるか
どれくらい分配を考えればいいかが見えてくるからです。
非常食を必要とする状況は、非常に危険が近い状況にあります
非常食が軽くて小さく、バックなどに入れて携行できるか
持ち運びに苦労しないかも判断材料になります。
ですが、このような要素を想像できる人は少ないデメリットがあります。
災害が多いとはいえ実際に非常食が必要になるような被災をする機会は多くありません。
そのため想像が難しく、イメージしにくいです。
想像でしづらい要素はイメージで補強する必要があります。
動画でのPRは騒動しづらい部分を補うのに最適です。
店頭などの什器の広告ディスプレイなどで、商品の説明ではなく
必要なシチュエーションを見せていくことで非常食の
今まで見えていなかったメリットを打ち出すことも可能になるでしょう。
提案を入れていく
お手拭きや、衛生環境への配慮もPRのポイントになります。
非常食が必要な環境は危険がすぐ隣にあります。
このような状況の衛生環境はよくありません。
避難しながら汚れた手で非常食を触ることもあるでしょう。
汚れた地面に非常食を直置きしなければならないなど考えられます。
このような場面で食事用の敷物やハンドタオルなどもセットになっていると
魅力的な価値になります。
非常食の機能や性能の他に非常食を必要とする環境に対する提案があると
非常食の付加価値が増しPRにおいても強力に働くでしょう。
保存食をPRする
保存食は非常食よりもバリエーションがあり
味や食味についても良いものが多いため消費者向けのPRについては
付加価値がポイントになるでしょう。
商品が現在他の保存食よりも何が優れているのかを探るのが大切です。
優れている点と特徴を箇条書きで並べ
条件にしていくのが良いでしょう。
次に利用シーンがどのようなシチュエーションかも考える必要があります。
保存食は付加価値がポイントになるので
利用シーンもより具体的な方が
PRの効果を高められます。
そのためにはペルソナを設定し環境も設定するのがよいでしょう。
主に保存食は避難する必要があるまたは、自宅避難などのような状況で
一部のインフラがダウンするような場面で保存食の提案をしていくのがオススメです。
ペルソナは自由に設定できますがペルソナを考える上では
誰に売りたいかという点についても
同時に検討しておく必要があります。
利用用途を提案を入れる
保存食は防災以外の利用用途も考えられます。
複数の利用用途があると、商品の価値を高めることが可能です。
そのような提案が言葉ではなくビジュアルとしてあると分かり易く
理解に繋がります。
防災に特化させる場合には、災害レベルや災害状況で使える様子
家族などの消費者の関係性を見せ、保存食のメリットを
見せていくのがポイントではないでしょうか。
栄養価、普段食と変わらない点をPR
コロナなどのような一時的な外出制限などの場合は保存食が価値になります。
その場合は、普段の食事と変わらない点をPRするのが良いでしょう。
食料の補充に制限があるけれども、変わらない食事が出来る点は
保存食の魅力になります。
このような場合も用途やシチュエーションの設定が大切になり
用途を明確にすることでPRできる点を強めることが可能になるでしょう。