防災トイレを売る方法
防災トイレをどのように売っていくかについて考え
防災トイレの販売戦略を考えていきたいと思います。
防災トイレの戦略
戦略は二つです。
一つは施設の備蓄用への販売戦略です。
もう一つは個人や一般家庭への販売戦略です。
求めていることはこの二つでは大きく違います。
理由は、納入決定者の意識がどこにあるかによるところが大きいでしょう。
それぞれについて販売戦略を考えていきたいと思います。
施設への販売戦略
防災トイレは施設の備蓄としては必要なものです。
インフラが停止した場合や、収容人数が増した場合には設置し
排泄への対応が求められます。
施設の備蓄の場合のポイントは以下の要素が判断材料になるでしょう。
設営個数
使用回数
耐久度
コンパクトさ
施設の場合、まず考えるのが収容人数に対する求められている
キャパシティーを満たせるかがポイントになります。
施設に対してどれくらいの設営個数が必要なのかは
概ね算出されていると思いますが、その設営個数が満たせるかがポイントです。
満たせる要件としては
価格
施設の備蓄倉庫に収まるか
上記の二つが判断材料になるでしょう。
地方自治体で判断材料で大きな要素は費用感です。
備蓄に対して可能な限りお金は掛けたくないのが本心です。
ここではまず求められている数に対して費用感が大きく外れていないかだけを
検討材料にしましょう。
予想よりも大きく下回っている場合には交渉対象からは除外してしまいましょう。
価格から大きく外れていない場合
次ぎに商品のPRとなる要素を打ち出していきます。
簡易トイレの特性を理解させる
水洗式ではない簡易トイレは管理する必要が有ります。
誰かが、排泄した袋を回収したり、排泄専用のスペースを設ける必要があるなど
簡易トイレを設営しただけでは機能しません。
さらに凝固剤や排泄用の袋など数に限りがあります。
トイレの設営数を満たすことができても、運用限界が出てきます。
地方自治体の担当者が運用日数や運用コストまでは想定できないと考えます。
理由は担当者の任期年数や複数の役割を兼任していることなど知識量や経験感では
メーカー側の方が理解が高い場合が多いと推測できるからです。
そのため、同じ目線で話しをするのではなく
ヒアリングも含めた、施設を実際、避難所として運営した時のコスト感について
シミュレーションした状況を提案すると納得度が高まるでしょう。
とくに実際の運用が始まると想定外のことが多々発生します。
設置場所
排泄物の集積場所
簡易トイレの崩壊
水分等による劣化
運営、管理コスト
まず困るのが設置場所です。
トイレは匂いがつきまといます。
避難所の近くかつ、匂いから遠い場所となると
廊下や別等など離れた場所に設置するような要望が出てきます。
屋外などを一度通過する必要がある場合には
雨や水分などによる劣化が始まります。
湿気の多い日本では朝露などでも防災トイレはダメージを受けてしまいます。
想定よりも早くしよう出来なくなってしまうなどが考えられます。
提案段階で施設の間取りから、設置場所などを提案し
凝固剤の配置場所や排泄物の集積場所、トイレを使用する導線まで提案できれば
納得や安心感を得られるでしょう。
トイレ設置のためのテントや排泄処理設備など関連商品を
一括で納入を決めてくれるかも知れません。
自治体においては総合的なサービスを見せていくのが大切です。
企業への販売戦略
防災トイレは地方自治体だけではありません。
規模の大きな企業になれば防災設備は必要となります。
コロナで注目を浴びていませんが、BCPの取り組みが日本でも評価指標に入ってきています。
BCPとは、災害時でも事業を継続する計画をたて、早期に復旧できる仕組み作りのことをさします。
その中で社員の安全を確保したり、帰宅困難者を宿泊させるなどの対応が求められています。
そのためビルなどは、一時的な避難所としての役割を担うようになりました。
簡易トイレはインフラが停止した時でも必要になります。
企業に売り込む場合には、工数が少ないことをPRするのが有効と考えます。
理由は地方自治体よりも簡易トイレの使用期間は少ないと想定しています。
使用期間は1~3日程度でしょう。
地方自治体との違いは担当者などはなく知識もない人が各々行動する可能性が高いからです。
そのため、企業向けにはいかに手順を少なく
簡易トイレが開設できるか、処理も簡略化されているかがポイントなるでしょう。
そのためにはデザインされていることも重要な指標だと考えます。
デザインとは、形状のデザインだけではなく、組み立てやすさなどのデザイン
マニュアルのビジュアル化など、混乱している中、誰が見ても作ることができる
という方が重宝されます。
提案時には誰でもできる点、簡単に組み立て出来る点など
耐久性よりも使い勝手を優先する方が印象が良くなるでしょう。
一般家庭に売る方法
清潔感やビジュアルを優先させる。
効率を機能だけ優先させすぎると購入意欲がわかず
候補から落ちてしまうかもしれません。
理由は、購入時が非常時ではないからです。
なんとなく汚そうという感覚が先に働いてしまいます。
ですのでパッケージなどにはシンプルで明るいデザインを採用し
袋なども黒を内側に外側は白色を採用するなど
明るい色を取り入れるなどの工夫をするのがポイントとなるでしょう。
ビジュアル面では、小綺麗な様子にするのがポイントです。
衛生管理面について触れる
購入者は女性であることが多いでしょう。
家庭の内事を把握し、決定権を持っているのは女性の割合が多いと予想します。
そのためビジュアルで安心させ、具体的な部分として衛生面の安全性を打ち出し
フォローアップしていくのが大切です。
消臭性について触れる
水洗と比べて匂いが残りがちです。
衛生面と同じように気になるのが匂いではないでしょうか。
消臭性の高い商品は一般手家庭では付加価値になるでしょう。
理由は匂いと衛生面が紐付いているからです。
精神面での安心感は一般家庭では価値となります。